GIFSKIは、Kornel Lesińskiによって作られたGIF画像生成用のオープンソースプログラムだ。本来はコマンドラインから実行するCLIバイナリーとして提供されているもので、こちらをGUIベースで作れるように完成されたアプリとして仕上げたのがSindre Sorhusさんだ。

macOS用アプリ「Gifski」は、オープンソースソフトウェアとして完全無料でMac App Storeからダウンロードできる。このアプリの簡単な使い方を説明しようと思う。

初めてアプリを開くと、このような極めてシンプルな画面が表示される。ここに、GIFに変換したい動画ファイルをドラッグ&ドロップすると、次のような画面が表示される。
(ちなみに、GIFに生成できる動画ファイルは、macOS QuickTime Playerがデフォルトで再生できる動画ファイルのみだ。hvc1のタグがついていないMP4のHEVCファイルや、MKVコンテナを使う動画ファイル、AVIファイルなどは変換できない。ffmpegやその他の変換プログラムを使ってmacOSで再生できる動画フォーマットに変換する必要がある。)

動画ファイルをドラッグ&ドロップすると、このように変換設定を編集できる画面が表示される。

GIFの解像度や再生速度、フレームレートFPSやGIFの品質、ループさせるか、反復させるか(再生が終わったら逆再生させるか)が設置できる。繰り返しループしないように設定した場合は、ループする回数も設定できる。

また、それぞれの設定で変換を行った際の予想される出力GIFファイルのファイルサイズも表示されるが、実際の容量はこちらに表示される容量よりはやや小さめになる傾向があるようだ。

なお、GIFの解像度はオリジナルの解像度がデフォルトになっていて、50%や33%など、様々な解像度の中から選択できるようになっている。

GIFのFPS設定の場合は、動画ファイル原本の実際のフレームレートが最大値として表示されるようになり、最高の品質を求めてる場合はFPSと品質のスライダーを右側の端までスライドさせればOKだ。

なお、ここでの「品質」はGIFファイルが使用するカラーパレットなどの調整でより正確な色や品質を表現できるものの、ファイルサイズも大きく上がってしまうので、右側端までスライドさせて変換することはあまりお勧めしない。

また、動画ファイルの左右のスライドを移動させれば、変換したい動画ファイルの区間を設定することもできる。

今回の場合は、上記のような設定で変換を行いたいと思う。FPSは原本の半分、解像度も50%、品質は7/10くらいの部分で、ループありの設定。筆者の最も愛用している設定でもある。

Convertボタンを押して変換が完了すると、ファイルが表示され、ここでSave As…ボタンを押してファイルを保存したい場所に保存しよう。

ちなみに、変換を行う前は予想のファイルサイズが3.9MBだったものの、実際には2.9MBになっている。プロフィール画像としての使用などでファイルサイズギリギリで最高の品質にしたい場合などにおいて、ファイルサイズの制限より若干多めの推定値にして、実際にファイル変換を行った後、上記画像の「<」ボタンを押して再度変換を試み、最適なファイルサイズにしていくことをお勧めする。

なお、今回Gifskiを使って変換されたGIFファイルがこちらだ。

Gifskiの魅力は、この簡単なGIF変換プロセスと、完全オフラインで使用できること、そしてオープンソースのGifski(オリジナリCLIプログラム)の高い性能から生まれた容量と品質の両立であると考える。

ネット上の変換サイトなどを使用する場合、インターネットに繋いでおかないといけないし、変換に時間がかかってしまったり、品質が想像以上に落ちてしまったり、ダウンロードに課金を要求されたりすることもしばしばある。
また、他のGIF変換ツールはその使い方がわかりにくかったり、変換の効率が落ちていたり、品質が悪かったりする場合もある。

実例として、Appleのプロ用の動画ファイル変換用ツールのCompresserで同じ動画ファイルをGIFに変換してみよう。

このような設定で変換を行った。

解像度はソースの50%で、FPSも12FPSと設定自体はGifskiのものと同じだ。

その変換の結果が以下の通りだ。

ファイルサイズは5.9MBで、GIFSKIで変換した2.9MBの2倍を超える容量だ。

さらに、壁の部分にはグラデーションが不自然に表現されていて、品質自体もGifskiより劣っていることが明確にわかる。

このようにGIFSKIがより高品質でより少ない容量でGIFに変換できるのは、裏技を使って最後の1フレームだけを抽出すればそのわけがわかる。

実はGIFファイルは、すべてのフレームですべての画像を記録しているわけではなく、ファイル容量を減らすため、直前のフレームから動きがあったフレームに、変更点だけを記録する形でファイルサイズを節約している。

Gifskiは、そのプロセスをより最適化した結果、より効率的かつ高品質で、ファイルサイズを節約しながらも変換が可能になっているわけだ。

上記のことから、動画ファイルをGIFに変換しようとするmacOSユーザには、GIFSKIを強くお勧めする。完全無料のオープンソースソフトウェアで、オフラインで手軽に変換できる最高のmacOS変換ツールだ。

GifskiはMac App Storeからダウンロードできる。ぜひ一度使ってみてはいかがだろうか。

https://apps.apple.com/app/id1351639930

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