https://apps.apple.com/jp/app/id6645736263
iPhone用の最強アマチュア無線アプリ「HAM交信サポート」が配信を開始してから、早くも半年が過ぎました。
久しぶりにアルバムを見返ると、開発当時に撮っていたスクリーンショットが複数見つかりましたので、共有いたします。

まずはログ画面。
正式リリース時にはすでに並べ替えや一覧からログの簡単な概要が表示されていましたが、開発当時はコールサインと交信時刻しか表示されませんでした。
また、ログの検索機能も相手のコールサインでしか検索ができない設計でしたね。今では、相手のコールサインや自分の運用時のコールサイン、モードやQTH、取ったメモや周波数、相手の名前など、ログで取ったほとんどの項目について検索可能になっていて、交信時刻や呼出符号のアルファベット順で並べ替えが可能になりました。
また、相手のQTHや自分のQTHを一覧画面に表示できるオプションが追加され、さらに現在開発中の1.6.0からは相手との距離や交信を継続した時間、自分でCQを出した(呼び出した)交信か・呼び出されて応答した交信かも区別されるようになりました。

続いて、新規ログの登録画面です。
当時は、相手の移動運用のポータブルを設定できない仕組みでした。また、私が個人的に一番好きな「画面の一番上に相手のコールサインが表示される」という機能ですが、実は当初はそんな機能はありませんでした。特に他のログアプリなどでも、値を入力していると相手の呼出符号の部分が表示されなくなり、いちいち上までスクロールして探さないといけないことがすごくストレスでしたね。
他にも、たくさんの改善点がございます。過去の交信回数表示はかなりの初期段階からありましたが、過去のコメントも表示されるようになったり。
相手の名前が自動入力されるようになったり、バンドも本来手入力だったものを、周波数から自動取得されるように。
JARLや総務省DBからの無線局検索結果もログ作成画面から表示されるようになり、リグやアンテナもプリセットに登録して、リストから選択するだけになりました。
また、自分の運用場所をGPSから自動で入力できるようになり、モードも本来「CW」「SSB」「FM」「AM」「DATA」「D-STAR」だったものを、「その他」タブを追加し、数十種類のモードに対応するように。
相手のQTHも総務省のDBから自動入力できるようになり、QSLカードの1wayにも対応したり。
他に、v1.6.0では和文通話表の表示に対応したり、GPSの一括取得ボタンが表示されるようになったりと、ますます便利にログが記録できるようになってきましたね。

続いては、このアプリの開発の本当に一番最初のバージョンです。
実は、このアプリの名前は当時「JARL会員検索」でした。当時、JARLに入ったばかりの私は、QSLカードが転送できるかどうかをスマホからいちいちJARLのホームページを開いて確認していました。
それが、アプリとして提供されているものがなかったんです。
そこで、JARLの会員検索ができるアプリがあればいいな、という気持ちからアプリの開発を始めました。当時はPythonで初期バージョンを作成し、その後アプリへと。
そして総務省のDBは、APIの存在を知らず、Webビューをただ表示するだけでした。
それを、ボタンひとつで一括検索できるように改善し、総務省のDBのAPIから無線局情報をリストで綺麗に表示するようになり、プリフィックスから国名を取得するように。
(蛇足ですが、このプリフィックスのデータの一覧を全て手作業でデータ化したため、本当に十数時間かかりました。だからこの機能がサブスク限定なんです…苦労がかかり過ぎたために…)
今、アプリは日本語のほかに、英語と韓国語バージョンも提供されていますが、このプリフィックスの国名一覧表も日本語、英語と韓国語、そして実は、台湾語と中国語にも対応していて、それぞれの正式の国名をネットから検索し、その国の国旗の絵文字を探し、いちいち全てデータとしてまとめたんです。本当に頭がおかしくなるんじゃないかって思いました。発狂しそうでしたねw
そこから、アマチュア無線を20年ほどやってきた友人から、「ログも取れるようになったら嬉しい」との話を聞き、気に入るログアプリが見つけられなかったためNumbers(Appleが作ったExcelのようなスプレッドシートアプリ)でログを取っていた私は、「それだー!」と思い開発を進めてまいりました。
そして、QSLカードを積極的に交換するようになってから、「この交信、QSLカード出したっけ…?」「これから出すべきQSLカードとノーカードの交信の区別がつかない!」という気持ちから、QSLカードリマインダーを開発。
その後も、JCC/JCG一覧・マップや交信の統計グラフ機能など、さまざまな機能が加わり、今ではiPhoneのアマチュア無線アプリの中で一番使いやすいアプリになったと自負できるほどに発展してきました。
特に広報などは行なっておりませんでしたが、配信開始から半年、今では全世界の500人以上の方々から利用されているアプリになりました。サブスクを提供し始めてから、まだ年間のAppleデベロッパー登録費用の半分も回収できていませんが、それでも引き続きアマチュア無線用の最強アプリにすべき開発を進めていきたいと思います。
(何にせ、私が使うために作ったアプリなので収入ゼロでも自分が欲しい機能は引き続き開発する必要があるんですw)

そんなアマチュア無線アプリ「HAM交信サポート」は現在、Apple App Storeにて好評配信中です。
アプリ自体は無料で提供されており、JCC/JCG自動入力や相手との距離計測など、APIが有料だったり開発にものすごい苦労がかかった機能は年額500円の破格的な価格でサブスクとして提供されています。
iPhoneで使うログアプリに迷っていましたら、一度使ってみてはいかがでしょうか〜!
本当にいろんな方々から使いやすいとのメールをいただき、アプリを開発して良かったなと実感しています。ここまで来れたのも、アプリを応援していただいたたくさんの方々のおかげです。
最初に「ログも取れるようになると嬉しい」と言ってくれた友達と、
「バンドを入力するのはめんどくさい」と言ってくれた友達、
その他、多くのユーザとハムフェアであった方々からのフィードバック、
そんなたくさんの方々の応援のおかげ、ここまで来れました。本当にありがとうございました。
アプリは以下のURLもしくはApp Storeで「HAM交信サポート」「アマチュア無線」などで検索するとダウンロード可能です。
次回のアップデートでiPadやMacにも対応し、今後はQSLカードのPDF書き出し機能を含むさらなる便利機能を追加していく予定ですので、一度使ってみてくださいね!
https://apps.apple.com/jp/app/id6645736263